作曲の壁

作曲家の方が作られた旋律を味わうことや、どう奏でればよいのか考えることは、とても好きです。

でも、自分が旋律を生み出すことはとても苦手だと思っています。

 

「京都子供のための音楽教室」では小学校高学年になると作曲の授業がありました。

作曲家の先生が、動機ー小楽節ー大楽節などの説明から形式や和声的なことまで丁寧に教えて下さり、初めは小さな曲から最後はソナチネやオペレッタの曲などを作品として残すという、今思えば素晴らしい構成になっていました。

そこで作曲の才能を発見、開花させ、作曲科に進んだ方も少なくないと思います。

 

私はと言うと、どうしてもその講義が苦痛で、2回ほどお友達を誘って芸大の木陰に隠れてサボったくらいです。

木陰にしゃがんで隠れ、周りの様子を伺い、側を人が通ったりした時のあのドキドキ感、すごく楽しかったことを覚えています。

 

そんな中でも、一応作曲の宿題はこなしていました。

 

初めに作った8小節の曲は、色々なリズムをふんだんに盛り込んだ自信作だったのですが、母に一言「ソルフェージュの曲みたいね。」と言われ撃沈しました。

 

ソナチネは、習った形式にひたすら機械的に当てはめていき、所々「ソナチネアルバム」からアイデアを拝借して、とりあえず3楽章まで完成させました。達成感だけはすごくありました。

 

音楽教室で公演されるオペレッタ「万寿姫」の曲も、何か作らねばという使命感から一曲。

姉が何気なく口ずさんだメロディーが絶妙だったのでそれをお借りし、さすがにそのままだと後ろめたかったので、アウフタクトだったのをシンコペーションに変えさせていただきました。

タイトルは「石の牢屋」

歌詞は「石の牢屋は冷たく暗い。家来さえも滅多に来ない。石の牢屋があることさえも、知らない人がいるという。」

脚本の中から歌詞が一番短いものを選びました。当時病んでいたのではありませんのでご安心ください^^

 

その後、高校、大学では和声学や楽曲分析は学んだものの、作曲はしなくて済み、私の音楽生活はほぼ順調にここまで来ました。

 

そして現在、できれば素晴らしい作曲家の方々の美しい旋律だけをなぞっていたいのですが、

 

リトミックの勉強が4年目に入り、いただいた新しい教材を見ると、、、

また出ました”作曲のイロハ”。

自分からは絶対手を出さない分野の学び直しです。

 

でもきっと、リトミックではもちろん、歌やピアノの演奏、教えることにも役に立つに違いない、いや必要なことだと言い聞かせ、今度こそは納得のいく成果を獲得したいと思います。

 

音が天から降ってくるとか、旋律が泉のように湧き上がってくるとか、体験できたら気持ちいいだろうなぁ。。。

 

連休も明け、夏休みまでの長距離走が始まります。

色んな事との並行しての学び、宛がわれる課題にもきっと意味がありますね。

今こそその時!と思って向きあいたいです。